交通事故の後遺障害


交通戦争と呼ばれていた時代に比べると全国の交通事故数や死傷者数はかなり減ってきていますが、それでも全国のどこかで毎日起こっているものです。交通事故被害者となり、治療が可能なけがを負い、時間がかかったとしても完治することができれば問題ありませんが、不幸にして後遺障害が残ってしまうこともあります。自らの行動に非がないのに、不慮の事故や追突事故、居眠り運転や飲酒運転などにより一方的に巻き込まれて、後遺障害を負ってしまうという悲劇が実際に起こっているのです。事故で負ってしまう完治できないけがなどは後遺障害と後遺症という2つの言い方で呼ばれています。

後遺症は、治療しても今後、症状の改善が見込まれない状態になったときに現に存在する障害のことを指しますが、後遺障害は、ある一定要件を満たしたものであるため、後遺症が後遺障害を包括しているような関係と言えるでしょう。後遺障害の要件としては、交通事故を原因として受傷した精神的、肉体的な傷害であること、今後治療を続けても良くも悪くもならない「症状固定」の状態に達していること、症状固定の状態が交通事故と相当の因果関係があること、障害の存在を医学的に説明することができること、労働能力の喪失を伴うこと、自賠責法施行令の等級に該当する者であること、などがあげられます。つまり、後遺症のうち、後遺障害の要件を満たしたものに等級認定がなされ、損害賠償請求の対象になるのです。