後遺障害認定の要件

交通事故の被害者となり、後遺障害が現存する状態となった場合、加害者に損害賠償請求をすることができますが、そのためには、後遺障害等級認定の申請を行って認定されなければなりません。後遺障害の認定要件には大きく分けて4つあります。後遺障害等級認定の申請は、事故後6ヵ月経過してから申請するのが一般的となっています。治療期間が極端に短い場合は自賠責保険の調査事務所が治癒の見込みがあるとして認定ができない場合が多くるため、少なくとも整形外科などへの通院歴が6ヵ月以上あることが要件のひとつとなります。6ヵ月以上の通院機関があっても、その間に4週間以上の通院中断があったら要件を満たさないものとしてみなされることがあります。

実際には障害がないのに保険金詐欺を目的として認定を受けようとする場合もあります。そのため、自覚症状を訴えるだけでなく、それを裏付ける画像などの所見があることが要件のひとつになっています。レントゲンやMRI画像を見れば骨折などの異常がいつぐらいに起きたものか目途を付けることができるとともに障害の詳細について理解することができます。また、自覚症状を裏付ける神経学的所見があることも要件のひとつとなっています。レントゲンやMRIなどの画像所見に異常が認められなくても、神経学的所見に異常が認められれば、後遺障害等級認定の可能性があるといえるのです。神経の異常やそれに伴う筋力低下などについて神経学的テストを行って障害の有無、存在箇所を特定して判断することができます。

交通事故の後遺障害

交通戦争と呼ばれていた時代に比べると全国の交通事故数や死傷者数はかなり減ってきていますが、それでも全国のどこかで毎日起こっているものです。交通事故被害者となり、治療が可能なけがを負い、時間がかかったとしても完治することができれば問題ありませんが、不幸にして後遺障害が残ってしまうこともあります。自らの行動に非がないのに、不慮の事故や追突事故、居眠り運転や飲酒運転などにより一方的に巻き込まれて、後遺障害を負ってしまうという悲劇が実際に起こっているのです。事故で負ってしまう完治できないけがなどは後遺障害と後遺症という2つの言い方で呼ばれています。

後遺症は、治療しても今後、症状の改善が見込まれない状態になったときに現に存在する障害のことを指しますが、後遺障害は、ある一定要件を満たしたものであるため、後遺症が後遺障害を包括しているような関係と言えるでしょう。後遺障害の要件としては、交通事故を原因として受傷した精神的、肉体的な傷害であること、今後治療を続けても良くも悪くもならない「症状固定」の状態に達していること、症状固定の状態が交通事故と相当の因果関係があること、障害の存在を医学的に説明することができること、労働能力の喪失を伴うこと、自賠責法施行令の等級に該当する者であること、などがあげられます。つまり、後遺症のうち、後遺障害の要件を満たしたものに等級認定がなされ、損害賠償請求の対象になるのです。

交通事故被害で負った後遺障害の種類で低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)についてご説明いたします